6年間、学童野球を経験して、最後の最後で、なんかちょっとだけわかった気がしました。そのことに私が気づいたってことは、実は他の保護者の方々も気づかされた方も多いのではないでしょうか。
そう、学童野球はいかにして子供たちの笑顔を引き出すことが大事だってことを。
最強チームってどういうチームなんだろう・・・
もうすぐチームを卒部する長男と歩んできた6年間を振り返ると、
「子供たちを盛り上げてナンボ!」
子供たちを心の底から笑顔にさせたらどれだけの力が発揮できるか!大人がバカやってでも、おだててもいいから、子供をその気にさせたもんが勝ち!
自分の子供にそうしてやることができなかったから・・・、ホント、そう、わかること。
そして、「最強チーム」ってなんだろうなって最後の最後になって、ちょっとだけ分かった出来事がありました。
卒部間近にはお別れ試合といった名目で今まで交流を深めたチーム同士や、加盟している連盟内で作った紅白チームによる「交流試合」が多く開催されます。
子供も大人もどこか余裕のある、リラックスした状態で試合が行われますが、ダラダラ感はなく、むしろ不思議なことにどの試合も見応えのある勝負が繰り広げられるんです!
試合後、総監から子供たちに向けてこうおっしゃっておりました、「本来はこういう姿で試合を楽しむべきなんだな」と。
「真剣な顔⇒笑顔⇒真剣な顔⇒笑顔」をぐるぐる回す子供たち
では、今までとはどのようなところが違っていたのでしょうか。
「真剣勝負の表情から、笑顔に切り替わる。また真剣な表情⇒再び笑顔。真剣⇒笑顔・・・」このサイクルをぐるぐる回している子供たち。
大人もいつもの怖い顔での声掛けでなく、いかに子供たちを笑わせてやろうという声掛けが飛び交う試合。
ナイスプレーがあると、会場全体で選手を称える雰囲気。
伸び伸びとした子供たち、余裕のある大人たち、ふと寄りたくなるような楽しい野球場、
この3要素が混ざり合って化学反応を起こしたのでしょうか、今まで感じられなかった子供たちの成長力を不思議に感じた瞬間・・・
もし最強チームだったら・・・
そんなチームと大事な試合を戦うことになったらどうなるだろうと・・・イメージすると、
大事な試合ですから、こちらは子供も大人も緊張感ピリピリモードでベンチ入り。かたや相手チームはなんかすごく盛り上がっている様子で野球場に入ってくる。
試合開始直後から、自然な笑顔でマウンドに立つピッチャーを取り囲む周りみんなはすごい真剣顔、笑顔と真剣顔のギャップにこちらは違和感を感じる・・・
ひとつひとつのプレーにみんなで声掛けあい、真剣顔からいきなりの笑顔となるチーム。こちらの選手がやったナイスプレーにでさえ、相手側からも賞賛の大声援が聞こえてくる・・・
まさに卒部間近の子供たちがやった野球はこんな感じ。
こんなチームがいたら、まさに相手ペースに子供たちは飲み込まれていくことでしょう。相手の楽しそうな雰囲気をみて、こちらはいつのまにか緊張感が切れて・・・でもあちらは「いつも通り」なので、緊張感を切らすことなく、彼らの野球をやっている・・・
カバラが最強チームだったら・・・
この1年間、ここぞという試合がいくつかあった。
全国大会がかかった試合
東京ドームがかかった試合
東京チャンピオンとの対戦
足立区史上初の快挙に挑んだ試合
どれも真剣勝負でしたが、いま振り返ると、笑顔になる余裕すらない、追い詰められたかのような表情、目標を見失いモチベーションを上げられないメンタルを持った子供たちがそこにはいました。
子供たちを盛り上げて、真剣勝負の中の笑顔、笑顔の中での真剣勝負をさせてあげていれば、この大事な試合には勝っていたのだろうか・・・最強チームになりえたのだろうか・・・
そうなったときの結果はわからないけど、沢山のプレッシャーと戦ってきた6年生諸君、今まで本当に楽しませてもらったよ!私たちはそれで十分満足させてもらったよ。そんな君たちがカバラを飛び立つ卒部の日がやってきます、さあ、有終の美を飾ろう!!!